
2026.06.23

予定を決める時の返信は速い。
日程の候補が送られてくると、ほとんど迷わず返事をする。
「その日なら大丈夫。」
約束が決まると、そのままカレンダーに予定を入れる。会う場所も待ち合わせの時間も決まっている。
その日はもう予定のことを考えない。
楽しみではある。けれど、その楽しみはまだ遠くにある。
決まった約束は少し先の自分に預けられ、そのまま日常の中へ沈んでいく。
三日前になるまで、ほとんど頭の中にはなかった。

前回も楽しかった。
帰り道にはまた来ようと思っていたし、その場で次の予定を決めたこともある。
前日になると、少し億劫になる。
今日は家にいた方が楽かもしれない。別の日でもよかったかもしれない。
着ていく服を選ぶ。行き方をもう一度確認する。
何分かかるかは、すでに知っているのに。
楽しかった記憶は残っているのに、その記憶は次の前日を軽くしてくれない。
気づけば、また同じ場所まで戻ってきている。

当日になると、その億劫さはどこかへ行く。
どこへ行ったのかはわからない。
気がついたら、出かけていた。
会えば楽しい。話は止まらなかった。時間は思っていたより早く過ぎる。
帰る頃には次の話をしている。
次はいつにするか。来月ならどうか。
「その日なら大丈夫。」
約束はまた決まる。
前日になると少し億劫だったことも覚えている。
それでも返信は速い。
約束はまた少し先に置かれる。
そして三日前になるまで、ほとんど頭の中にはない。

約束の前日に感じる億劫さは、なくなるものではないのかもしれません。
それでも前日になると、少しだけ遠く感じる。
その感覚は初めてではなく、前回も、その前もあったはずです。
けれど不思議なのは、その感覚を知っていても、私たちはまた約束を組むことです。