COLUMNS

COLUMNS vol.15
香りは、言葉より遅れてやってくる

――節目のあと、日常へ戻るための短い時間

切り替えようとして、うまくいかない朝

節目を越えたあとの朝は、少し静かです。
気持ちは前に進んでいるつもりでも、
身体の感覚だけが、まだ追いついていない。
何かを考え直そうとしても、
言葉は思ったより役に立ちません。


触れてから、整うこと

コートを脱ぎ、手を洗う。
手のひらに落としたオイルの温度を確かめ、
ゆっくりとなじませる。
その数秒、
今日の予定や、さっきまでの出来事から、
少しだけ距離が生まれます。
整えようとしなくても、
身体のほうが先に、日常へ戻っていく。


香りは、あとからやってくる

最初に残るのは、触れていたという感覚です。
しっとりとした重みや、
手の動きを覚えている感触。
香りはそのあと、
気づかないほどの遅さで立ち上がり、
ようやく、今ここにいることを知らせます。


olio narréから、あなた様へ

新年も、節目も、
無理に切り替えなくて大丈夫です。
触れるという静かな時間が、
あなた様を、日常の位置へ戻してくれますように。



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